聴覚障害児に対して外国語教育を効果的に展開するための実践的知見を得ることを目的とした。調査の結果,(1)在籍児童の聞こえや発音の実態の多様さ,(2)視聴覚教材の活用,(3)英語がもつリズムやアクセントへの意識化や発音面の支援,(4)必然性を伴った言語活動やALTとのコミュニケーション機会の充実,(5)興味・関心を喚起する学習活動の設定,(6)他の教科等との連携内容,等に関する知見が得られた。指導上の課題として,(1)発音に関する情報の代替的な表現方法,(2)個別指導と集団指導における学習内容の設定や差別化,(3)外国語の日常生活への定着化,(4)中学部以降の外国語との接続,等が指摘された。
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