研究課題/領域番号 |
17K04948
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研究機関 | 群馬パース大学 |
研究代表者 |
中 徹 群馬パース大学, 保健科学部, 教授 (50278975)
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研究分担者 |
岡崎 大資 群馬パース大学, 保健科学部, 准教授 (20321218)
橋口 優 群馬パース大学, 保健科学部, 助教 (60779908)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 重症心身障害 / 評価指標 / ICF |
研究実績の概要 |
平成29年度にたてた今後の計画に従い,LIFEに関する構成概念妥当性の検証をおこなった. 重症心身障害を有する92人(41.3±16.3歳、M:F = 58:34)に対して期間をおいて2回のLIFEを測定した。 対象者を,2点の測定結果の動態において,スコア増加群、スコア変化なし群、スコア減少群の3つのグループに分け,各群の平均年齢を比較した.その結果,LIFEのパート1とパート3では,スコア増加群がスコア変化なし群およびスコア減少群よりも平均年齢が小さかった(p<0.05).しかしながら,パート2では全てスコア群で原価がなかった. LIFEパート1が日常の生命維持機能の評価,LIFEパート3が機能的活動の評価である点を考えれば,LIFEスコアが増加した群に年齢が若い層が集まることは成長と成熟および発達上の観点から合理的である。一方,LIFEパート2は姿勢と運動の評価であることを考えると,重症心身障害の身体障害の重さが大きいことにより運動機能的な変化が少ないことの反映だと思われる. これらから,LIFEパート1とパート3の評価は時系列変化を有効に捉えうるが,パート2は時系列の有効性を直ちに言えないが,重症心身障害児が変化しないことの積極的意義に鑑みれば,パート2の臨床的意義も見出せる.構成概念的妥当性の年齢素因による時系列変化の妥当性は一定証明できたが,今後継続して例数 を重ねる検討が必要である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床での協力者が徐々に確保できており,昨年の計画実施の遅延が回復できたと判断している.費用も予想を下回る規模で合理的に研究進行が運営できている.
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,構成概念妥当性を検討し,最終年度を持ってLIFEの妥当性を明らかにする計画とする.特に年齢因子以外での時系列の変化を捉えることができるかどうかを中心に検討していく.そのために症例数を増加させ研究をすすめたい.
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次年度使用額が生じた理由 |
29年度にはあまりデータが集積できなかったたが,30年度に多くデータが集積できたため,データ解析が30年度からとなったため,陳旧化したPCとソフトウエアを買い換える必要が生じたことによるものである.
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