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2018 年度 実施状況報告書

流動場分離法に立脚したナノセルロースの長さ・形状評価手法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 17K04997
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

加藤 晴久  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (10462839)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードDDLS / FFF / SEM
研究実績の概要

ナノセルロース等異方性ナノ材料の評価を散乱法や顕微鏡法で精確評価するためには、前段に分級法を用い、ある程度の長さならびに形状を整える必要がある。長さ・形状分布が散乱法における評価精度や顕微法評価におけるアンサンブル評価への影響を与えることは明快であり、一方でナノセルロースはサイズ範囲が広いことからサイズ排除クロマトではその広いサイズ範囲を網羅した分級を行うことはできない。またナノセルロースは粉体状態においては凝集が強く、これを可能な限り分散するための手法を検討する必要がある。
本年度は上記課題を解決するために、まず調製された様々な形状や長さのバリエーションを持つナノセルロース試料における偏光解消動的光散乱評価を実施した。偏光解消動的光散乱法にて求められた並進ならびに回転拡散係数から、Kirkwood-Riseman理論やTirado理論等の形状評価理論式を適用し、分級されたナノセルロースの長軸・短軸長を算出したところ、定性的に評価が可能であることを確認した。すなわち、液滴内におけるナノセルロースの長さ等の電子顕微鏡評価を実施したところ、ある程度電子顕微鏡における評価結果を反映する結果が得られることが確認された。尚、FFF分離を実施することで、偏光解消動的光散乱評価が困難になるほど希薄化されることから、新規に高濃度試料の調製法についての検討を実施した。これらの結果を踏まえ、今後定量化への道筋を見出すための検討を実施していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画に従い、評価が推進されているため。

今後の研究の推進方策

昨年度達成されたDDLSの評価とSEMの評価結果のより定量的な議論を目指した検討を実施していく。

次年度使用額が生じた理由

当初予定していた物品の納品が年度を跨いだために、支払い額が下回ったため。2019年度4月に納品されたため、計画に大きな変更はない。

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公開日: 2019-12-27  

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