液体媒質中で架橋化した薄膜を振動させ、薄膜の上下面に生じる圧力差で生じる抗力により薄膜面内の歪みを制御するという、本研究の技術的核心である歪み制御法を開発した。さらに、箔歪みゲージをフッ素系不活性液体中に沈めた振動実験で、1 Hzから50 Hzまでの周波数領域にわたり、入力信号に極めてよく追随する出力信号が検出され、実証実験に成功した。また、液体中で振動する薄膜からの顕微発光イメージング装置の開発と、架橋化された単層および複数層 MoS2/h-BN/PMMA 薄膜試料の作製を行い、歪みの時間変調と円偏光特性の時間変調の両位相検出による発光スペクトルの高感度測定を可能にするシステムを構築した。
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