研究課題/領域番号 |
17K05072
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
張 贇 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (00508830)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 二光子干渉 / ホモダイン検出器 / スクイーズド状態 |
研究実績の概要 |
本研究には、従来単一光子検出器を利用して観測する二光子干渉現象をホモダイン検出器により観測する。本年度には、以下二つの成果を得た 一つ目は、スクイーズド状態の生成。二光子干渉は真空スクイーズド状態とコヒーレント状態を干渉させるために,真空スクイーズド状態の生成実験を行った。連続波の Nd:YAG レーザーを用いた,第二高調波を発生し,PPKTP 結晶を用いた光パラメトリック増幅器(OPA)によって1.5dB のスクイージング,2.8dB のアンチスクイージングの真空スクイーズド状態を生成した。コヒーレント状態については,EOMで光の側帯波に純粋な状態を生成した。続いて,いろいろな量子状態の生成し,ホモダイントモグラフィによるWigner関数の構築によって生成した状態を確認した。 二つ目はホモダイン検出器を用いて干渉した光の二次強度関数の測定し,二光子干渉の実験観測を行った。二組のホモダイン検出器を用いて二つしたディスプレイススクーズド状態およびコヒーレント状態の二次強度関数を測定した。従来単一光子検出器を利用して観測する二光子干渉現象を測定した二次強度関数を判定した。コヒーレント状態では,ディスプレイスメントαに関わらずg(2)(0)=1となった。振幅スクイーズド状態とコヒーレント状態を干渉により生成したブライトスクイーズド状態ではg(2)(0)<1となるアンチバンチング状態をはじめてホモダイン検出器を用いて観測された。これは,破壊的二光子干渉させていると判断できた。一方,位相スクイーズド状態とコヒーレント状態を干渉により生成したブライトスクイーズド状態では常にg(2)(0)>1となるバンチング状態となり建設的二光子干渉と判断できた。また,この成果には未来の量子情報通信および量子計測の発展を支える基盤技術として応用面からも期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究には、従来単一光子検出器を利用して観測する二光子干渉現象をホモダイン検出器により観測と応用を目的する。今年度、ホモダイン検出器により観測ができ、論文1本を発表されました。おおむね予定の通り進めております。
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今後の研究の推進方策 |
一年の研究発展を見ると、今後の研究推進方策は以下二つ方向に進めて生きたいと思います。 一つ目は、予定のとおり、多光子の干渉の観測および多チャネル単一光子の生成を進めていくつもりです。これは、将来量子情報の基盤技術になる。 二つ目には、近年波動関数の測定が基礎研究領域大変注目を浴びているので、干渉を用いてスクイーズド状態の波動関数の測定も進めていきたいです。
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次年度使用額が生じた理由 |
観測用オシロスコープ来年度に購入検討したので、残金しました。
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