アルカリ金属原子のスピン偏極を用いた光ポンピング原子磁気センサは、室温でSQUIDを超える感度が期待できるため、ベットサイドでも心臓や脳神経由来の微小磁場をモニタリングできる可能性がある。しかし、偏極スピンは原子がセル内壁に衝突すると緩和されてしまう問題点があった。本課題では、アルカリ金属原子の電子スピンとコーティング内原子の核スピンとの双極子-双極子相互作用の効果を最小限に抑えるため、磁気モーメントの小さい重水素核に注目し、研究代表者が独自に開発した逐次的表面化学反応による原子層堆積法を発展させて重水素化したポリマー薄膜の分子層堆積法を世界で初めて開発した。
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