研究課題
基盤研究(C)
光の等位相面をらせん状に制御した「光渦」と呼ばれるX線ビームは、軌道角運動量を持つなど新たな光として注目されている。本研究では、複数の方法で軟X線領域での光渦ビームの生成を試みるとともに、生成した光渦ビームの強度・位相分布の観測に成功した。また、この光の位相の評価技術を発展させることで、磁性体中のトポロジカル欠陥構造の新たな観測方法となることを提案した。
共鳴X線散乱を利用した構造物性研究
「光渦」ビームは、光ピンセット、ナノ加工、量子情報分野での量子ビットへの利用など、様々な可能性を秘めている。本研究では、光渦ビームを複数の方法で生成を試み、その利用に向けた評価を進めた。この生成した光渦ビームの評価を通じて、磁性体中のトポロジカル欠陥構造の新たな観測法を見い出した。このように新たな光渦ビームの生成・利用の技術の進展により、当初考えもしなかった研究展開が、今後も期待される。