| 研究課題/領域番号 |
17K05135
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| 研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
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研究代表者 |
杉本 雅樹 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 本部 経営企画部, 上席研究員(定常) (90354943)
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| 研究分担者 |
山本 春也 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 先端機能材料研究部, 上席研究員(定常) (70354941)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 非平衡反応 / 炭素触媒 / 有機無機転換 / 電子線照射 / 水素還元触媒 / 燃料電池 |
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| 研究実績の概要 |
高温で電子線照射し、非平衡反応場の形成を可能とする照射装置を製作し、窒素添加量を高めた炭素系酸素還元触媒を作製することを試みた。照射装置に高出力ヒーターを配備して高温中での照射を試み、ヒーターからの熱伝導を改善し、装置からの熱放射を抑制することで、高温照射下での炭素化を可能とした。
この方法により、熱処理温度および時間を変えて炭素系酸素還元触媒を作製し、回転電極法により電気化学測定で行ったところ、非平衡反応場で形成した試料は、非照射試料よりも高い活性を示した。また、熱処理温度、時間を変化させて作製した照射、非照射試料に対し、化学状態および結晶構造を評価し、活性の制御因子の解明を試みた。XPS 測定によって窒素の化学状態を測定した結果、炭素化中の電子線照射により、ピリジン型窒素添加量を増加させていることが明らかになった。
次に標準試料を用いて検量線を作成し、それをもとに熱処理時間別照射、非照射試料の結晶成分を求めた結果、照射試料の結晶成分が全体的に高いことが明らかとなり、炭素化収率が低いことから、炭素化中の電子線照射によってアンモニアによる非晶質成分の除去反応が促進されたことが示唆された。
以上より、非平衡反応場である高温環境下での電子線では、電子線照射により、炭素化反応における窒素添加量を制御することができ、非晶質成分を除去されることによって、ORR 活性を向上させた炭素系酸素還元触媒を作製することができることが明らかとなった。
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