| 研究実績の概要 |
2019年度は次の三つの論文を出版した。
[1] Hune Han and Takashi Nishimura, The spherical dual transform is an isometry for spherical Wulff shapes, Studia Mathematica, 245 (2019), 201-211.
[2] Takashi Nishimura, Kato's chaos created by quadratic mappings associated with spherical orthotomic curves, Journal of Singularities, 21 (2020), 205-211.
[3] Stanislaw Janeczko and Takashi Nishimura, Anti-orthotomics of frontals and their applications, Journal of Mathematical Analysis and Applications, 487 (2020), 124019.
[1]では球面双対変換を様々な部分集合に制限して調べており、特に、球面ウルフ図形のなす集合に制限したときには等距離変換であることが示されている。[2]では、球面オーソトミクス曲線に自然に付随する2次写像は加藤のカオスを生成することが示されている。[3]では、フロンタルのanti-orthotomicは、no-silhouette条件を満たしていれば、線形代数で簡潔に記述される式で表すことができること、および、その式には多くの応用があることが示されている。[3]は写像の特異点論と凸幾何学との融合を視野に入れた、フロンタルの研究の新潮流を目指した論文である。
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