上記の五つの研究プロジェクトのうち「(1)ウルフ図形とその周辺の特異点論的研究」と「(2)距離二乗写像とその周辺」のプロジェクトは,世界的にみても同様の研究が見当たらない状況の中で注目を集めつつあり,十分な学術的意義がある,と言える. また,「(5)フロンタルの応用の研究」はフロンタルの新しい研究方向を切り開くものであり,表面科学等に新しい知見を与えるとともに,数学以外の分野にフロンタルの重要性を知らしめることとなった意義を持つ. 尚,いずれの研究プロジェクトにおいても,既存の特異点論には存在しない観点からの研究が実践されており,特異点論の有用性を拡大した意義もある.
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