研究課題/領域番号 |
17K05251
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
松橋 英市 島根大学, 学術研究院理工学系, 准教授 (60558518)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | Whitney preserving map / Chogoshvili-Pontrjagin予想 / superdendrite |
研究実績の概要 |
1.平成29年度に科研費で招聘したピッツバーグ大学グリーンズバーグ校のEspinoza教授とのweakly Whitney preserving mapに関する共著論文を投稿した。現在レフェリーレポートに従い修正し、再投稿中である。
2.特殊な連続写像に関する近似定理の応用として、Chogoshvili-Pontrjagin Claimに関する先行結果の改良を行った。この主張は1993年Sternfeldによって誤りだと示されたが、その後驚くべきことにLevin-Sternfeldは1998年全ての3次元以上のコンパクト集合が上述の主張の反例になることを示した。しかし、Levin-Sternfeldはかなり高い次元のユークリッド空間で彼らの定理を証明している(例えば3次元コンパクト集合が上述の主張の反例になることを示すために、608次元ユークリッド空間の中で定理を証明している)。本年度の研究ではLevin-Sternfeldの結果を改良し、低い次元のユークリッド空間の中でChogoshvili-Pontrjagin Claimを否定することに成功した。ここで、ユークリッド空間の次元を調べる際に組合せの計算をする必要が生じ、専門家の冨江雅也氏(盛岡大学)の助けを借りて研究を行った。また、superdendriteの積の中でChogoshvili-Pontrjagin Claimを研究し、いくつかの結果を得た。これらの結果をまとめて執筆し現在投稿中である。
3.12月3日から5日にかけて松江テルサでGeneral Topology Symposiumを開催し、関連分野の研究者と情報交換を行った。開催費の一部に科研費を充てた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の趣旨は新旧問わずに様々な問題に連続写像の近似定理を応用することである。前年度は新しい分野への応用を行ったが、今年度はChogoshvili-Pontrjagin Claimという古典的な問題に適用でき、論文にまとめて投稿することができた。
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今後の研究の推進方策 |
本年度も連続写像の近似定理を様々な問題に適用するための研究活動を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
3月に予定していた国内出張が取りやめになったため残額が生じた。来年度以降の出張費に充てる予定である。
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