研究課題
本年度も前半はコロナに関する規制のために思い通りの出張は出来なかったが、年度後半になり規制が緩和されたことにより、繰越していた出張旅費を鹿児島国際大学の今村隼人准教授の招聘費用に充てることができた。その結果、同氏と申請者、そして島根大学大学院博士後期課程(2023年度4月に島根大助教に着任)の大島慶之との3人での共同セミナーを実施し、・グラフを因子空間とする集合値関数による射影極限について・D**-連続体を因子空間とする集合値関数による射影極限について新たな結果を得ることができた。とくに、後者は「因子空間をD**-連続体にもつ集合値関数による射影極限はまたD**-連続体となる」ことを示したものであり、同様の結果がD連続体、D*連続体を因子空間としたときには成立しないことを考えると(それらの結果は大島氏の2022年の論文による)興味深い結果である。 また、特殊な連続写像の応用について、Chogoshvili-Pontrjain Claimに関する論文「The Chogoshvili-Pontrjagin Claim and Dendrites」がTopology and its Applicationsに出版された(研究内容は2018年度実施報告書に記してある)。
2: おおむね順調に進展している
共同研究により懸案事項が解決し(とくに射影極限に関する話題について)、論文執筆が可能となったため。
特殊な連続写像について、特に近似定理の話題に注力する。
年度末にほぼ予算を執行したが若干予算が残った。残額は来年度消耗品の購入に使用予定
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)
Topology and its Applications
巻: 311 ページ: 107961~107961
10.1016/j.topol.2021.107961