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2019 年度 実施状況報告書

ウェルデッド絡み目の有限型不変量とその図形的解釈

研究課題

研究課題/領域番号 17K05264
研究機関早稲田大学

研究代表者

安原 晃  早稲田大学, 商学学術院, 教授 (60256625)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードウェルデッド絡み目 / クラスパー / 有限型不変量
研究実績の概要

絡み目の一般化であるウェルデッド絡み目に対して,絡み目の有限型不変量の拡張はGoussarov,Polyak,ViroやBar-Natan,Dancsoによる先行研究が知られてい る.絡み目の場合,有限型不変量の図形的(幾何的)な解釈の研究手段として,Habiroによるクラスパー理論が知られている.一方,ウェルデッド絡み目の有限 型不変量の図形的解釈の研究に関しては,幾つかの試みはあるものの満足のいく結果は得られていない。本研究では,ウェルデッド絡み目の有限型不変量の図形 的解釈の研究の為に,Habiroのクラスパー理論のウェルデッド絡み目版と見なせるものを新たに定め,ウェルデッド絡み目の有限型不変量の図形的解釈を与える ことを目標とする. 研究代表者はグルノーブル大学のMeilhan氏との共同研究で,ウェルデッド(ストリグ)絡み目に対し,有限型不変量を保存する局所変形(これを,Wk-moveと呼 ぶ)を定める事に成功した.ここで,定義に用いたクラスパーは,HabiroのCkクラスパーと本質的に異なるため,Wkクラスパーと呼ぶ事にする.
今年度は,5月にMeilhan氏を訪問し研究交流をはかり,本研究の進展に役立てた.3月に予定していた Meilhan氏と Audoux氏の招聘が,新型コロナウイルスの影響でキャンセルになり,研究予定が大幅に変更になった.
今年度は,研究計画通りに Goussarov-Habiro予想のウェルデッド版の解決に取り組むと同時に,ウェルデッドストリング絡み目の重要な有限型不変量であるミルナー不変量を,ウェルデッド絡み目に拡張することに成功した.ミルナー不変量のウェルデッド絡み目への拡張は,これまで数多くの研究者が試みて成功していなかった.それ故に,本研究成果の価値は大きい.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルスの影響で,予定していた海外の研究協力者の訪問が延期になり,予定していた研究地合わせが十分にできなかった.そのため研究期間を1年延期した.

今後の研究の推進方策

昨年度は,新型コロナウイルスの影響でMeilhan氏とAudoux氏の招聘がキャンセルになった.本来は,昨年度が研究期間の最終年度であったが,新型コロナウイルスの影響で予定通り研究を完了できなかった.本年度は,昨年度キャンセルになった,Meilhan氏とAudoux氏の招聘を行い,昨年度予定していた研究を完了させたい.

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの影響で,予定したいた海外研究者の招聘が中止になった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Burnside groups and n-moves for links2019

    • 著者名/発表者名
      Haruko A. Miyazawa, Kodai Wada and Akira Yasuhara
    • 雑誌名

      Proceedings of the American Mathematical Society

      巻: 147 ページ: 3595 - 3602

    • DOI

      https://doi.org/10.1090/proc/14470

    • 査読あり
  • [学会発表] 境界付き曲面絡み目のミルナー不変量と基本群彩色2020

    • 著者名/発表者名
      安原晃
    • 学会等名
      2019年度琉球結び目セミナー, 那覇市ぶんかテンブス館

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公開日: 2021-01-27  

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