この研究ではgap現象が球以外の領域に対しても成り立つことがあるのか、もしあれば、その現象を幾何学的に説明できるか、ということを解明することが目標であった。特に弱擬凸領域として複素擬楕円体の場合を考えた。問題は「2つの次元の異なる複素擬楕円体の間に固有正則写像が存在したとする。このとき次元に依存して写像が分類できるか、その分類としてgap現象が起こるか」ということである。次の定理を得ることができた。「複素擬楕円体の定義関数に含まれる"ブロック"内の次元についてある条件を満たすとする。この時定義域と値域の自己同型写像を合成すると、元の写像は恒等写像にセロ写像を付け加えたものにできる」
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