有限単純群の分類が終わったあと、無限な単純群も考えられるようになった。可算ランダムグラフの自己同型群が単純群であることが証明され、自由融合性をもつ有限構造のクラスに対するFraisse極限など等質性の高い可算構造の自己同型群が単純群になることも次第に一般的な仮定のもとで示されるようになってきた。Evans, Tentらにより、Wagnerの修正版についてパラメタが1/2のときに、ジェネリック構造の自己同型群の単純性が示されている。われわれの研究により、パラメタが任意の有理数の場合にもHrushovskiの本来の場合も含めて自己同型群が単純になることがわかった。
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