研究課題
基盤研究(C)
(1) 真正粘菌において観察される管形成過程,移動運動,収縮弛緩による物質流動の効果を融合させた数理モデルを作成し現象を定性的に再現した。また,管形成に対するアルゴリズムを提案し,生物実験グループとの共同研究によりその妥当性を検証した。(2) パラメーターの自動調整アルゴリズムを提案し,振動子群同士の結合系に適用させることにより,振動子群の同期現象が自己組織的に現れることを示した。
応用数学
真正粘菌のモデル作成により,細胞移動運動と管形成過程のタイムスケールの重要性が示された。この結果により,真正粘菌の形態形成における新たな数理的知見を得ることができた。パラメーターの自動調整アルゴリズムは,システム内部のみの変数で記述されていることから,未知の環境変化に対しても自発的に歩行を維持するロボットへの応用など,工学的応用が期待される。