銀河団は、現在の宇宙の進化モデルである冷たいダークマターシナリオによると、衝突合体を宇宙年齢をかけて成長してきた天体である。我々は、銀河団のダークマター、通常物質であるバリオンの組成比をX線、可視光、電波観測を組み合わせて統合的にデータ解析を行なった。多波長による銀河団成長の検討は世界でも報告例は少なく、非常に重要な研究と言える。同時に、将来衛星搭載を目的としたX線マイクロカロリメータの開発を行なった。将来衛星は多ピクセル化とその読み出し技術の開発が鍵となるが、我々は世界に先駆けて高周波帯を用いた読み出し技術の開発を行なって、基礎技術の開発に成功した。
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