研究課題/領域番号 |
17K05398
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
廣田 朋也 国立天文台, 水沢VLBI観測所, 助教 (10325764)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 電波天文学 / 大質量星形成 / メーザー / 超長基線電波干渉計(VLBI) / アルマ / タイムドメイン天文学 / 多波長天文学 |
研究成果の概要 |
本研究は、電波干渉計による観測により、太陽質量の8倍以上の生まれたばかりの重たい星「大質量原始星」における強い電波放射「メーザー」の時間変動現象の解明を目指している。初年度にはイタリアでの研究会において国際共同観測チームMaser Monitoring Organization (M2O)を結成し、その結果G358.93とG24.33の2天体でメーザー増光の検出に成功した。また、すでに研究が進んでいるNGC6334、S255の2天体についても、メーザー増光が原始星への質量降着に伴う光度の増加で引き起こされ、その質量降着率やタイムスケールが天体ごとに差異があることを観測的に明らかにした。
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自由記述の分野 |
電波天文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大質量星は、星団で形成され周囲のガスを電離したり、進化末期に超新星爆発を起こして重元素を放出したりするなど宇宙や銀河の進化にも大きな影響を与える重要な存在である。しかし、生まれたばかりの大質量原始星は数が少ないために、これらがどのようにして周囲から物質を獲得(質量降着)して成長するのか、という基本問題についても理解が進んでいない。本科研費による国際共同研究は、大質量原始星が成長する際に起こる周辺環境の変化をメーザー放射の時間変動によって捉える手法を確立し、大質量星形成の理論を構築する上で重要な役割を果たしている。
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