研究課題
基盤研究(C)
大栗は、Daniel Harlowと共同で、ホログラフィー原理を用いて、量子重力にグローバル対称性が存在しないなどの、量子重力に関する基本的な定理を証明した。この証明においては、ホログラフィー原理の微視的機構と量子情報理論の量子誤り訂正符号との密接な関係を使用した。また、大栗は、Matthew Dodelsonと共同で、通常の場の量子論のランダウ型の特異点が超弦理論においてどのように解消するかを示した。
素粒子論
一般相対性理論と量子力学の統合を目指す超弦理論の完成は、自然界の最も基本的な法則を解明しようとする人類の大きな知的作業の到達目標の一つである。大栗の研究は、数学的に矛盾のない量子重力理論の満たすべき定理を明らかにしたものであり、超弦理論の完成に向けた大きな一歩である。