研究課題
基盤研究(C)
素粒子の標準模型は、ヒッグス粒子発見で完成したが、階層性の問題、暗黒物質、物質・反物質の非対称性など標準模型を超える物理の存在がある。その効果を調べるため、有効場の理論が有用な手法であり、有効演算子の分類が必須と考えた。本提案では、一般の場の理論に対して有効演算子を分類する方法を確立できた。また、宇宙初期の物質の起源のしくみに必要な物質・反物質非対称性に係る理論の観測的検証可能性を発展させた。
素粒子論
この研究は、任意の次元・任意の対称性を持つ場の理論について、有効演算子の分類を行うもので、非常に一般的であり、その成果は一般的な量子場の理論の教科書に載るべきものになると考える。ここでは喫緊の課題として暗黒物質の有効場理論への応用を考えたが、さらに非相対論的な物性系、宇宙の密度ゆらぎの有効場理論、原子核や原子物理への応用など、さまざまな発展が考えられる。