ニュートリノは素粒子の中でも観測が難しくその性質の解明が重要な課題になっている。特に宇宙初期には高温のニュートリノが熱平衡で存在したと考えられ宇宙膨張によって現在の宇宙にも存在していると考えられている。このニュ-トリノは宇宙背景ニュートリノと呼ばれ温度が2K程度という低い温度を持っていると予想されている。本研究では相対論的な場合から非相対論的な場合まで有効なニュ-トリノの担うレプトン数の時間変化の式を導いた。特にニュ-トリノがマヨラナ粒子の場合は、ディラック粒子の場合とは異なりニュートリノの運動エネルギーがその静止質量より小さいとき、レプトン数の期待値は正負に振動することを明らかにした。
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