研究課題/領域番号 |
17K05432
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小野 章 東北大学, 理学研究科, 助教 (20281959)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | クラスター / 重イオン衝突 / 輸送理論 / 反対称化分子動力学 / 状態方程式 / 対称エネルギー |
研究成果の概要 |
核子多体系の微視的な時間発展理論(輸送模型)である反対称化分子動力学(AMD)を駆使して、重イオン衝突などの時間発展計算を行い、特にクラスターの重要性に着目して研究を行った。理論計算と実験データとの比較により、核反応ダイナミクスの定性的・定量的理解を確立しつつ、様々な密度や陽子中性子非対称度の状態方程式の情報を抽出するとともに、クラスター相関が果たす様々な役割を明らかにした。さらに、国際共同研究により他の輸送模型計算との比較を進め、理論の不定性の根源を究明し、模型を改良と信頼度の向上も実現した。
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自由記述の分野 |
原子核理論
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国内外の加速器施設で行われる重イオン衝突実験では、反応過程で様々な密度や温度の状態が実現するが、その性質(状態方程式)は、中性子星や超新星爆発のような天体現象を理解するためにも不可欠な情報である。本研究で実施したような理論計算は、地上実験での微視的な反応と巨視的な天体現象を結びつけるために重要な役目を果たす。また、量子力学の法則に従う多体系の複雑な時間発展について、クラスター相関等を含め如何に扱い理解するかという問題は、原子核物理に限らず、様々な階層の物理において重要な課題である。
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