研究課題
令和元年度は、応用検証フェーズとして今まで開発してきた時間-周波数解析の1つである Hilbert-Huang 変換 (HHT) 解析と機械学習を組み合わせた重力波信号とノイズ識別手法について適用検討を行った。HHT解析において、重力波信号が存在している時間部分とノイズのみの部分では瞬時振幅と瞬時周波数の特徴が異なることが分かっていたが、HHTと機械学習の一種である異常検知を組み合わせた手法の構築を進め、その基礎的な部分について論文としてまとめた。また、超新星爆発からの重力波をターゲットにしたHHT解析と機械学習の一つである深層学習を組み合わせた解析手法にいても検討を進め、論文としてまとめ投稿目前である。さらに、超新星爆発から放射される重力波を対象とした Denoising Autoencoder によるノイズ除去についての基礎的検討を進めた。Denoising Autoenoder は、元データに人工的にノイズを加えたデータを入力として、元データを推定するように学習させたニューラル・ネットワークのことであり、音声認識における 残響抑制や移動追跡システムにおける画像処理などに応用されている。超新星爆発重力波のモデル信号に対してノイズの低減に成功しており、その成果を論文として準備中である。令和元年度は、本研究の最終年度に当たる。研究結果を総括して、今までに得られた結果、問題点、その解決策については、国際会議「重力波データ解析会議」や論文などにて発表、さらに論文の投稿の準備をした。
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すべて 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 3件、 査読あり 12件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (36件) (うち国際学会 14件、 招待講演 1件) 図書 (2件)
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