気体や固体に異種粒子(不純物粒子)を一つ入れると、この粒子の性質、例えば質量や寿命など、は真空のそれと比べて変化する。これは不純物粒子と環境(気体や固体中)を構成する粒子との相互作用によって生じる。このように、同質な多自由度系に異種粒子が僅かに混じっている状況はいろいろな場面で現れる。本研究では、冷却原子系のボーズ・アインシュタイン凝縮体やフェルミ縮退系に埋め込まれた不純物原子、および、核物質中のアルファ粒子を題材として、相互作用の強度や異方性などのパラメタと不純物粒子の性質変化との関係を明らかにした。これらの成果は不純物粒子が更に2つ、3つとある場合の少数粒子相関を調べるための基礎となる。
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