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2021 年度 実施状況報告書

新しいトポロジカルブラックホール解の構成とその安定性解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K05452
研究機関豊田工業大学

研究代表者

富沢 真也  豊田工業大学, 工学部, 教授 (20624042)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワードブラックホール / 超重力理論 / 5次元
研究実績の概要

これまで、Squashed カルツア・クラインブラックホールと呼ばれるコンパクト化されたブラックホール解は、5次元の漸近平坦なブラックホール解をSquashing 変換によって得られることは知られていたが、より高次元の解を求める場合、大きな数学的な困難があった。しかし、論文、"Squashed black holes at large D", R. Suzuki, S. Tomizawa, Journal of High Energy Physics, 12 194 (2021)"では、奇数次元において、高次元極限法を適用し、コンパクト化されたSquashed ブラックホールを記述する解を求めた。従来、この方法の適用は、漸近平坦や漸近AdS時空に限られていたが、今回の結果は、カルツア・クラインブラックホールの構成にも高次元極限法が適用可能であることを示したとも言える。

ガウスボンネ項のような曲率補正項のある理論では、従来のカーシルドフォーマリズムと相性が悪く、回転ブラックホール解を求めることは非常に困難な問題であった。論文"Rotating black holes at large D in Einstein-Gauss-Bonnet theory", R. Suzuki, S. Tomizawa, arXiv:e-Print: 2201.11687 [hep-th]"では、高次元極限法をアインシュタインガウスボンネ理論に適用できることを示し、世界で初めて漸近平坦な回転ブラックホールの解析解を求めることに成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

高次元極限法が、様々なタイプのブラックホール解の構成に適用可能であることが明らかになったため、当初は予想していなかった新しい結果を出すことができた。

今後の研究の推進方策

高次元極限法の適用範囲を広げ、5次元よりも大きな次元数のブラックレンズ解を求めることを試みる.

次年度使用額が生じた理由

2021年度は、コロナ感染のため研究会に参加できなかった。未使用分を研究発表のための旅費等に使用する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Rotating black holes at large D in Einstein-Gauss-Bonnet theory2022

    • 著者名/発表者名
      Ryotaku Suzuki, Shinya Tomizawa
    • 雑誌名

      ArXive: hep-th

      巻: 2202.12649 ページ: 1-5

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Squashed black holes at large D2021

    • 著者名/発表者名
      Ryotaku Suzuki, Shinya Tomizawa
    • 雑誌名

      Journal of High Energy Physics

      巻: 2021 ページ: 194

    • DOI

      10.1007/JHEP12(2021)194

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Squashed black holes at large D2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木良拓、 富沢真也
    • 学会等名
      日本物理学会第77回年次大会
  • [学会発表] Squashed black holes at large D2021

    • 著者名/発表者名
      Ryotaku Suzuki, Shinya Tomizawa
    • 学会等名
      The 30th Workshop on General Relativity and Gravitation in Japan
    • 国際学会
  • [学会発表] Squashed black holes at large D2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木良拓、 富沢真也
    • 学会等名
      第22回特異点研究会

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公開日: 2022-12-28  

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