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2017 年度 実施状況報告書

ガンマ線・中性子イメージングのための結像系を用いた新しい手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K05461
研究機関東北大学

研究代表者

三井 唯夫  東北大学, ニュートリノ科学研究センター, 准教授 (20283864)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードガンマ線カメラ / イメージング検出器
研究実績の概要

ガンマ線・中性子イメージング検出器を開発する本研究計画のうち、当初2017年度には、シンチレータの発光を読み取るイメージング検出器部分の開発を行う計画であった。しかし、イメージング検出器を設計するための、コンピュータと光学設計ソフトを同時に購入することが難しくなったため、入射ガンマ線や中性子が高エネルギー反応によって検出される、シンチレータ部分の開発を2017年度に行った。特にガンマ線の方向検出においては、ガンマ線のシンチレータ内での反応部分を最適化することが、大きな開発要素である。そして、その開発には、研究室の既存の設備であるワークステーションおよび高エネルギーシミュレーションキット「Geant4」のみが必要であるため、2017年度は、この開発を行った。
コンプトン散乱事象から、ガンマ線の到来方向を決定する「コンプトンカメラ」では、コンプトン散乱を正確に再現することに重点をおき、エネルギー分解能の高い半導体検出器を用い、最初の反応がコンプトン散乱、2番目の反応は光電吸収である事象のみを選ぶ方法をとることが多い。しかしそれでは検出効率が非常に低い。本研究では検出効率の高いカメラを設計することが大きな目標なので、2番目の反応もコンプトン散乱で、多重コンプトン散乱の後、最後には全エネルギーをシンチレータに付与する事象も取得することを目指している。このため、もっとも効率的なシンチレータの形状を開発した。
これらの反応で生成した光子を結像させる部分の設計を、2018年度以降行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

光学設計ソフトとコンピュータを、同時に購入することが困難になったため、中性子、ガンマ線カメラ開発のうち、光学部分の設計を2018年度以降に行うように変更した。いっぽう、ガンマ線とシンチレータの反応部分の設計を2017年度に行ったため、計画全体が遅れることはなく、順調に進展している。

今後の研究の推進方策

2018年度にコンピュータと光学設計ソフトを購入し、結像系の設計を行う。決定された形状に基づいて、ミラーおよび周辺の光学系を実際に作製し、2017年度に設計したシンチレータ部分も作製して、検出器を完成させる。これを用いてデータ収集を行い、シミュレーションとの比較、データからシミュレーションへのフィードバックを行い、シンチレータおよび光学系のさらなる改良を行う。

次年度使用額が生じた理由

コンピュータとソフトの購入を、2018年度に行うこととしたため、次年度使用額が生じた。

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公開日: 2018-12-17  

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