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2022 年度 実績報告書

大気蛍光望遠鏡による宇宙線観測のためのリアルタイム大気透明度測定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K05471
研究機関神奈川大学

研究代表者

有働 慈治  神奈川大学, 工学部, 准教授 (50506714)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワード大気透明度
研究実績の概要

本研究では, 宇宙線の大気蛍光観測におけるエネルギー決定精度を向上するための, 新たな大気透明度測定装置を開発を目的とする. 大気透明度の時間変動を測定するために, コンピュータ制御可能な赤道儀式架台に冷却 CCD カメラを取り付けた反射望遠鏡を搭載し, 標準星としてスペクトルが詳細に測定されている恒星を追尾しながら, その光度変化を測定する.
大気透明度は光の波長によって異なるので, 目的とする波長の光度変化を検出するために冷却 CCD カメラには紫外線透過フィルターを装着する必要がある. 標準星の光度測定に用いられるのは Johnson UBVRI フィルターと呼ばれるものであるが, 宇宙線大気蛍光観測では SHOTT 社の BG3 フィルターが使用されており, 透過スペクトルが異なる. そこで, 大気蛍光に近い波長を持つ Nd:YAG レーザー (波長 355 nm) を使い, これら二種類のフィルターの紫外線透過率を測定した.
CCDカメラについては, 国内での撮影テストに加えて, 大気蛍光観測を行っている米国ユタ州での試験観測を行った. 2019年度, 望遠鏡と赤道式架台をユタ州へ輸送し, 2020年 3月に現地での試験観測を行う予定であったが, 新型コロナウイルスの流行により渡航を中止した. 2020年度, 2021年度は海外渡航が難しい状況が続いたため, さらに延期することとなった. 2022年 8月に現地に渡航することができ, まとまった時間の試験観測を行った. いくつかの恒星について 2-3時間の追尾撮影を行い, 天頂角と光度の依存性である大気吸収係数の算出を試みた. 観測中に肉眼では気付かない程度の天候変化があり, 係数を精度よく求めることはできなかったが, 解析方法を確立することはできた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] TA実験399: 大気蛍光観測のためのリアルタイム大気透明度測定法の開発2023

    • 著者名/発表者名
      有働慈治 他 Telescope Array Collaboration
    • 学会等名
      日本物理学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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