ビッグバン直後や超新星爆発に伴って起こる元素合成のメカニズムについて、安定元素を使った原子核反応の実験的研究は古くからおこなわれてきた。さらに、近年の加速器技術の発展に伴い不安定同位体が関与する原子核反応の研究が現在、盛んにおこなわれている。特に、8Liが関与する8Li(α,n)11B反応は、重たい元素を合成するためのカギとなるプロセスと考えられている。この反応の断面積については、世界中の実験グループが研究成果を発表しているが、いまだ確定的な結果は得られていなかった。本研究は、これまでに発表された研究成果を検証するためのデータを得ることができた。
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