垂直電界下の二次元層状物質の電子物性を調べるため、電子移動と電界効果の方法を上下面から様々に組み合わせた。単層/二層グラフェンへの分子吸着による電子移動の方法では、電界が局所的にしか加わらないこと、グラフェンの移動度が低下することという欠点があることを示した。一方で、イオン液体を分子と反対面に置くと一様電界を作りやすいこと、また、イオン化しても移動度を低下させない分子の傾向があることを示し、これらの欠点を改善する方法を明らかにした。またトポロジカル絶縁体の電界効果として、電界の方向によって移動度が異なる現象を見出し、これが低温での半導体・金属転移と関連することを示した。
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