研究成果の概要 |
二次元三角格子磁性体の基底状態はスピンフラストレーション効果により高度に縮退しているため超伝導をはじめとした新物性が生じる可能性がある。本研究では、金属的電気伝導性を示すS=1/2二次元三角格子反強磁性体Ag2NiO2、AgNiO2および関連化合物に対して、従来の高圧合成法ではなく水熱合成法による簡便かつ低コストな方法で電荷制御を目的とした元素置換を行い、(Ag,Hg)2NiO2,Ag2Ni(O,F)2などの試料を作成した。元素置換による磁性、電気伝導性変化を系統的に調べることで、スピンフラストレーションが伝導性に与える影響を実験的に検討した。
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