研究成果の概要 |
α-Sr2CrO4の関連物質であるSr3Cr2O7、Sr4Cr3O10では構造相転移とともに磁化率が大きく減少する。構造相転移前後の結晶構造の変化を調べたところ、低温で縮退のないdxy軌道が2重縮退したdyz, dzx軌道より低エネルギーとなることが分かった。α-Sr2CrO4と同様に、2つのd電子は1つが縮退した軌道に入るためdyz, dzx軌道による軌道秩序が生じていると考えられる。d電子が1つだけのα-Sr2VO4では低エネルギー側に2重縮退したdyz, dzx軌道が位置しやはり類似の軌道秩序が期待されている。正方対称場中のt2g軌道は軌道自由度を残すことを好むという知見が得られた。
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