2012年の強相関準結晶AuAlYbの発見以来、準周期系における強相関効果の議論が深められている。これまでに磁性や超伝導に関する研究を推進してきた。本年度、新たに発見した六回対称の黄金比準周期系に着目し、そのバーテックス構造、副格子構造、磁気特性について平均場近似を用いて調べてきた。現在その結果をまとめている。さらに、最近では、任意の貴金属比タイルへの拡張に成功し、論文にまとめる作業を行っている。また基礎的な問題として、一次元のフィボナッチ列の強束縛模型について取り上げ、その線形応答について調べた。その結果、フィボナッチ系特有の自己相似性がスペクトルに現れることを明らかにした。
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