研究課題
・空間反転対称性の欠如した希土類正方晶化合物CeCoSiの単結晶についての単結晶合成に次いで、関連するLaCoSiやPrCoSiについても単結晶の合成に成功した。これにより、CeCoSiでの異常物性を調べるための参照物質が整ってきた。単結晶試料を粉末して行った高圧下X線実験を放射光施設で行い、CeCoSiでは約5 GPaの圧力で構造相転移のあることがわかった。この構造転移はLaCoSiやPrCoSiでは見られないことから、Ceイオンの自由度に由来するものに起源のあることが推測される。・空間反転対称性の欠如した反強磁性近藤半導体CeT2Al10(T=Fe, Ru, Os)について、非弾性中性子実験および光電子分光実験を行った。非弾性中性子実験では、本系に特徴的な磁気励起が希土類サイトや遷移金属サイトを置換することでどのように変化するのかに主眼を置くものである。また、光電子分光実験では、近藤半導体特有のギャップ構造や混成強度の異方性を、母体の試料と元素置換系を比較して実験を行うことで、それらの特徴を実験的に明らかにすることを目的とする。前者の結果は現在投稿中である。
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JPS Conference Proceedings
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