メゾスコピック2端子量子導体を対象に,情報エントロピー流揺らぎ,電流揺らぎおよび熱流揺らぎの相関を研究した.片側の電極が受け取る情報エントロピーの揺らぎの分布を計算する理論を構築し,次の成果を得た.①情報エントロピー流揺らぎと電流揺らぎの同時確率分布を計算し,電流測定をすればエンタングルメント(量子もつれ)を評価できる場合があることを示した.②量子導体を通信路として情報を伝達したとき,最大となる通信路容量を計算した.通信路容量と非平衡定常状態におけるエンタングルメント・エントロピーとの関係を示した.
|