原始惑星系円盤の中で、0.1ミクロンサイズの固体微粒子が集積し数千キロサイズを超える惑星が形成される。これまでの惑星形成理論では固体微粒子の成長、中間体である微惑星の成長、微惑星から原始惑星の成長など、限られた質量レンジでの成長が主に調べられてきた。しかし、近年では原始惑星が数十センチサイズの小石を集積して成長するなど、広い質量レンジの惑星成長を調べることの重要性が指摘されてきた。本研究では、固体微粒子から惑星までの40桁以上に及ぶ衝突進化による成長を一貫して取り扱えるシミュレーションのコードを開発した。その結果、これまで困難であった巨大ガス惑星の短期形成(数十万年)が可能になることを示した。
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