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2018 年度 実施状況報告書

小惑星ベスタの進化史解明に向けた全球地質マッピング

研究課題

研究課題/領域番号 17K05644
研究機関国立研究開発法人国立環境研究所

研究代表者

石原 吉明  国立研究開発法人国立環境研究所, 地球環境研究センター, 特別研究員 (80400232)

研究分担者 晴山 慎  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (60327286)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード小惑星 / 機械分類 / 地質
研究実績の概要

本研究は、分化小惑星の代表であるベスタの地質・内部構造に迫るため、全休地質図を作成することを目的としている。そのため、米国航空宇宙局がにより実施されたDawn探査機により得られた各種の探査データに対し、機械学習手法を用いた統合解析を適用し、ベスタの地質区分を決定し、さらに負荷情報を加えベスタ 全球の地質図を作成するものである。
本年度は、昨年度に引き続き、NASA/PDSより取得したDawn探査機による観測データを用い、可視分光スペクトル特徴量区分図・元素濃度区分図の作成を行なった。分類の基礎となる可視光分光スペクトル特徴量区分図の作成においては、生の反射スペクトルからの分類では反射率分布による分類しかなされない為、より鉱物 組成を反映した区分図を得るための前処理が必要であるが、昨年度の検討結果から引き続き月データに関して最も良い結果を与えるPCAを採用した。本年度は、複数の機械学習手法についても得失を検討し、VGMMおよびGMMを不要な手法として採用した。VGMMはクラス数の指定が必要ないが、計算コストが膨大にかかるため、粗視化して解像度を落としたデータに対して適用することで計算コストを削減した上で最適なクラス数を決定し、最高解像度のデータに対してVGMMで決定したクラス数でGMMを実施するという手順を採用した。その結果、クラス数を含めて客観的な基準で分類した上で、ベスタ由来と考えられるHED隕石の各隕石種との関連の見られるスペクトル形状を適切に反映した分類が可能となった。 以上の成果は、米国ハワイ州ホノルル市で開催された第15回AOGS(Asia Oceania Geosciences Society)年会において報告している。
複合データを用いた機械分類については、昨年度検討したデータ規格化方式を用いて可視光分光スペクトルと元素濃度の複合分類を実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

年度中盤に研究代表者の異動があり、国内の学会・研究会での発表の機会を逃したものの、当初予定していた複合データ分類図の作成を行うことができた。

今後の研究の推進方策

本年度までに作成したクラス分類図をもとに、各区分の層序累重関係を考察し、平面地質図を作成する。
重要地点を選定し、地質断面図の作成を試み、ベスタの地殻形成・内部構造に関して考察を行う。

次年度使用額が生じた理由

研究代表者が年度途中で異動したため、開催時期が異動時期に近い国内学会へ参加出来ず、また研究会の開催ができなかったことから差額が生じることとなった。
翌年度分の助成金と合わせ、学会・研究会関連費用として使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Preliminary Unsupervised Classification of 4 Vesta’s Surface using Multiband Reflectance Data Obtained by DAWN Framing Camera.2018

    • 著者名/発表者名
      Ishihara, Y., M. Hareyama, M. Ohtake
    • 学会等名
      AOGS 15th Annual Meeting
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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