研究課題/領域番号 |
17K05673
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
銭谷 誠司 京都大学, 生存圏研究所, 研究員 (10623952)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | プラズマ粒子シミュレーション / PICシミュレーション / 数値解法 / Boris法 |
研究実績の概要 |
プラズマ粒子シミュレーション(PIC シミュレーション)でより良い計算結果を得るために、数値解法の改良を行った。PICシミュレーションの粒子計算部分では、Boris 法(Boris 1970; Buneman=Boris 法とも)という手法が標準的に使われている。しかし Boris 法は、数値誤差が累積するなどの問題がある。そこで我々は、2つの解析解を operator splitting で繋げる新しい数値解法を提案した。新手法は原理的に高精度であり、Boris 法と比べて大きく計算精度が向上する。一方で計算コストは増えるが、粒子ソルバー単体および PIC シミュレーション全体の性能劣化は軽微であった。さらにチェビシェフ級数を利用した数値解法を提案し、精度と負荷のバランスが良いことを明らかにした。我々は、これらの2つの手法が次世代 PIC シミュレーションの標準解法になることを期待している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初は、磁気リコネクションの PIC シミュレーション結果を詳細に解析する計画であったが、最終年度に持ち越すことになった。一方、計算結果の精度を検証する過程で、シミュレーションの基本アルゴリズムそのものを改良するに至った。この進展は全く予想外であった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、磁気リコネクションの PIC シミュレーション結果を新しい視点から解析・議論する。特に、運動論エントロピー(電子速度分布関数のシャノン・エントロピー)の議論をシミュレーション結果の解析に応用する予定である。
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