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2019 年度 研究成果報告書

暁新世の沈木群集の特徴とその進化的意義

研究課題

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研究課題/領域番号 17K05691
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 層位・古生物学
研究機関上越教育大学

研究代表者

天野 和孝  上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 特任教授 (50159456)

研究分担者 ジェンキンズ ロバート  金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (10451824)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード沈木群集 / 暁新世 / 活平層 / Basilika層
研究成果の概要

北海道浦幌町の暁新統活平層の45産地からは軟体動物化石75種を主体とする沈木群集が認められた。一方、北極海域のスピッツベルゲン島の暁新統バシリカ層の3産地からは軟体動物化石19種を主体とする沈木群集が記載された。両者を比較検討したところ、化学合成二枚貝であるハナシガイ科を含む8科が共通することが判明したが、属レベルでは原鰓類2属のみ共通していた。この理由として水深の違いが挙げられる。
暁新世の沈木群集は、白亜紀の群集とはカサガイ類やハナシガイ類を含むことが共通している。一方、白亜紀と暁新世の群集は、小型のシンカイヒバリガイ類を含まない点で、後期始新世以降の群集と異なることも明らかとなった。

自由記述の分野

古生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

世界で2例しか知られていない新生代初期の暁新世の沈木群集を検討し、種構成を明らかにした。北海道浦幌町の活平層の群集と北極海域のスピッツベルゲン島の暁新統バシリカ層の群集の種構成について検討した結果、化学合成二枚貝であるハナシガイ科を含む8科が共通することが判明し、白亜紀の群集とは類似性が見られるものの、後期始新世以降の群集とは小型のシンカイヒバリガイ類を含まない点で異なることが明らかとなった。この傾向は、メタン湧水や熱水噴出域の化学合成群集の種構成の変遷とも類似する。このことは、化学合成群集の進化を検討する上で、白亜紀末よりも暁新世から始新世にかけての変化が重要であることを示唆している。

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公開日: 2021-02-19  

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