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2019 年度 研究成果報告書

衝撃圧縮その場時間分解X線構造解析法による構造変化ダイナミクスの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 17K05702
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 岩石・鉱物・鉱床学
研究機関筑波大学

研究代表者

興野 純  筑波大学, 生命環境系, 准教授 (40375431)

研究分担者 一柳 光平  自治医科大学, 医学部, ポスト・ドクター (70435618)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード衝撃圧縮 / 構造相転移 / 時間分解X線回折
研究成果の概要

衝撃圧縮場での鉱物の結晶構造ダイナミクスを解明するため,レーザー衝撃圧縮下での放射光時間分解X線回折測定を行った.ピーク衝撃圧15 GPaの衝撃下でのバッデレイアイト(ZrO2)の結晶構造変化をナノ秒のオーダーで観察し,直方晶Iへの相転移が衝撃圧縮下でのみ観られ,衝撃解放とともにもとの単斜晶系に戻ることが明らかになった.相転移圧力は3.3 GPaで静的圧縮場での相転移圧力と同程度であることが分かった.変位型で原子移動が小さい相転移であることが,歪み速度に依存せず同程度の圧縮で相転移を起こす要因であると考えられる.

自由記述の分野

鉱物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では,これまでの実験手法では捉えることができなかった衝撃圧縮場での物質の結晶構造変化を数ナノ秒間隔で直接観察することに成功した.隕石衝突が起こす衝撃は瞬間的に高温高圧状態になりその後すぐに解放される.これまでは,静的環境下での高温高圧実験結果から予想されていた現象が,衝撃下でも観察された意義は大きい.本研究でバッデレイアイトという鉱物の衝撃下での挙動が解明され,構造相転移と歪み速度との関係を議論するための基礎となるデータが得られた.これによって,今後はバッデレイアイトを用いた過去の隕石衝突規模の推定が可能になり,天体の衝突史を正確に理解するデータを得ることができるようになると考えられる.

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公開日: 2021-02-19  

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