| 研究課題/領域番号 |
17K05736
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| 研究機関 | 株式会社プラズマ理工学研究所 |
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研究代表者 |
進藤 春雄 株式会社プラズマ理工学研究所, 研究開発部, 教授 (20034407)
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| 研究分担者 |
磯村 雅夫 東海大学, 工学部, 教授 (70365998)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 大面積プラズマ / 大規模表面処理 / 大規模直線型プラズマ / 大規模直線型マイクロ波照射源 |
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| 研究実績の概要 |
本研究課題では、次世代航空機翼材や各種プラスチック等の大面積材料表面処理並びに滅菌・殺菌・土壌改質等の大面積表面処理を可能とするような大規模直線型マイクロ波大気圧プラズマ発生技術の開発を目的とする。すなわち、材料表面の物理化学的処理としての直線型ラジカル源から熱処理用の直線型熱源までを系統的に制御可能な長さ２ｍの大規模直線型マイクロ波大気圧プラズマ発生装置プロトタイプ機を開発する。
研究課題第２年度の平成30年度は直線型マイクロ波大気圧プラズマ発生装置の新規応用技術として、直線型マイクロ波源の放射自体を直接応用する技術の開発の取り組んだ。本新規応用技術の開発は国内某大企業との共同研究の一環として行ったものであり、本科研費研究課題の派生技術として、プラズマ照射利用と同時に大規模直線型マイクロ波照射装置としての新規応用技術を目指すものである。すなわち、プロト機である４０ｃｍ長の直線型マイクロ波放射を用いてガラス基板にマイクロ波を照射し、ガラス基板表面処理効果の直線方向分布調べ、大規模化への基礎データを取得した。これらの結果は、ガラス基板へのマイクロ波照射効果を確認すると同時に直線型マイクロ波装置の大規模化が可能であるとの結論を得た。これらのマイクロ波照射表面処理技術は、プラズマ照射技術と全く同一の大規模直線型プラズマ発生装置で可能であり、また、派生技術としての直線型マイクロ波照射技術の開発は本研究課題の幅広い応用分野への展開を可能にするものと考えられる。
以上のような研究第2年度の成果を論文発表(自動車技術解説)および学会発表を行い、研究成果の広報に努めた。更には、横浜テクノショー2019のエギジビションに２ｍ長直線型プラズマ装置の展示出展を行い、本研究課題の技術成果の広報に合わせて務めた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題は３ヵ年の計画であり、研究計画第２年度であるＨ30年度は概略計画通りの内容で実施されたが、本研究課題のより広範囲な技術分野への展開の可能性を考慮し、その派生技術の一課題を国内某大企業との共同研究の形で取り組んだ。すなわち、プラズマ照射利用と同時に大規模直線型マイクロ波照射源装置としての新規応用技術を目指したものである。これらプラズマ照射装置とマイクロ波照射装置は同一の発生装置で行うことが可能であることから、H30年度に取り組んだ派生技術の開発により、本研究課題の成果がより幅広い応用分野への展開が可能な技術になると考えられる。これらの研究成果は(株)プラズマ理工学研究所と東海大学工学部電気電子工学科並びに国内某大企業との共同研究による成果である。本研究課題においては計画された研究体制も含めて、ほぼ当初の計画通りに進んでおり、最終目標である２ｍ長直線型プラズマ装置の開発及び大規模直線型マイクロ波照射装置の開発に有益な結果が得られたことを強調するものである。
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| 今後の研究の推進方策 |
平成29年度及び平成30年度の研究成果を基に、平成31年度は本研究課題の最終目標である大規模直線型マイクロ波大気圧プラズマ発生装置の開発を行うと同時に、平成30年度の派生技術として得られた大規模直線型マイクロ波照射源装置の開発も行う。すなわち、これら直線型プラズマ照射装置ならびに直線型マイクロ波照射装置は両者同一の照射装置で可能であることから、本研究課題の広範囲な波及効果を期待することが出来る。平成29年度に得られた重要研究成果に一つであるスロット長がマイクロ波伝搬特性に与える影響が少ないことを根拠に、スロット長を大規模に拡大し、長さ２ｍのスロットを有するマイクロ波大気圧プラズマ発生装置を製作する。プラズマ発生部分へのガス供給方法についても平成29年度の成果である多孔式によるガス供給法を採用し、大規模直線型大気圧プラズマの安定発生を試みる。また、マイクロ波電力のパルス変調制御によりプラズマの熱特性の制御が可能であり、同一のプラズマ発生装置においてプラズマの特性が非平衡化学プラズマから熱平衡プラズマまでを系統的に制御可能なプラズマ発生技術の確立を計画している。一方、直線型マイクロ波照射装置については、プラズマ装置と同一の照射装置で可能であることから、平成30年度に引き続き、国内某大企業との共同研究を継続し、大規模なガラス基板への照射効果を明らかにする。更に、上記の研究成果をまとめ、直線型マイクロ波大気圧プラズマ発生装置並びに直線型マイクロ波照射装置によるプラズマの特性と照射効果を解明し、近未来において可能となるであろう長さ10m級の超大規模直線型マイクロ波大気圧プラズマ発生装置並びに直線型マイクロ波照射装置のプラント化に向けて必要なスケーリング則の確立を計画するものである。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
平成30年度において、次年度に繰り越した金額は少額であり、おおよそ計画通りの使途となっている。
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