研究課題
基盤研究(C)
我々が開発している、高圧力の効果を量子化学計算に取り入れる方法であるXP PCMを用いて、圧力刺激応答分子の機構解明と、高圧力条件で測定されたスペクトルの帰属・解析を行った。圧力による電気的物性の応答(ピエゾエレクトリック効果)と光化学的応答(ピエゾクロミック効果)のメカニズムを明らかにした。高圧力による反応体積効果、分子歪みの効果、凝集による誘電率が変化する効果等、圧力効果と圧力刺激への応答に関する多様な要因を明らかにした。
計算化学
圧力というパラメータを加えることで分子システムの設計や測定の自由度が増え、新しい分子科学が展開できる。しかし、超高圧実験には制約が多い。本研究の成果や本研究で培った手法により、実験結果の詳細な解析や理論主導による新しい実験系の提案が可能となった。高圧力分子科学という新たな領域の発展に寄与する成果である。