スピンラベルを用いた距離測定に対して、近似を用いない厳密な解析手法を開発し、モデル系に適用し有用性を示した。また、構造変化を伴う生体分子としてリボスイッチ(遺伝子発現に関わるRNAの構造変化)を対象に、距離測定による構造変化の追跡を行った。高効率なスピンラベル化法の提唱と、ESRによるリボスイッチの構造変化の観測に成功した。急速凍結システムを構築し、モデル系としてミオグロビンへのアジド結合反応に応用した。アジドがミオングロビン内の鉄に結合することで生じる鉄イオンの高スピンから低スピン状態への変化をESRによって追跡することができた。
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