研究成果の概要 |
近年,湾曲ナノカーボンの構造を,一義的な構造を有する分子として有機合成化学的にボトムアップ合成し,その構造と特性の相補理解を試みる研究が注目を集めている.しかしながら,未だに巨大湾曲ナノカーボン分子の構造を自在に設計・合成することは極めて難しい.本研では、1,3,5-三置換ベンゼンがsp2炭素と同様の平面三方構造を有することに着眼し,これをフェナインと命名し,フェナインを用いた巨大湾曲ナノカーボン分子の合理的設計・合成を行なった.カップリング反応を用いた合成戦略により、ボウル状,サドル状,シリンダー状,半球状など,様々な湾曲構造を有するナノカーボン分子の合成を達成した.
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