1. 独自のパラジウムナノ結晶の作成、ギ酸によるアルキンの選択的還元反応の開発、2. 多核金属錯体による反応制御、3. 多核金属中間体の効果の発見、4. 不安定中間体包摂のための有機分子の合成、などが成果として得られた。なお論文としては1.のみで、思うように実験が進まなかった点は反省が必要と考えられる。得られた成果の一部ではあるが他研究者が先に論文を投稿してしまったことが多く、残念な結果も少なくない。ただ、他研究者でも実行可能な研究であったことも明白で、世界的な情勢を考慮した研究設計では問題も多いことが明らかになった。新規性のある反応制御法や機能性材料の設計法を見出し今後につなげる予定である。
|