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2019 年度 研究成果報告書

金属間供与結合を有するPincer型複核錯体の合成と反応性

研究課題

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研究課題/領域番号 17K05812
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 無機化学
研究機関奈良女子大学

研究代表者

中島 隆行  奈良女子大学, 自然科学系, 准教授 (80322676)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード複核錯体 / 多核錯体 / 四座ホスフィン / 協同効果 / 銅 / イリジウム / ヒドリド / ギ酸
研究成果の概要

本研究では直鎖状四座ホスフィン配位子Ph2PCH2P(CH2)nPCH2PPh2 (n = 2~4)を支持配位子とする銅ヒドリド錯体を合成し,配位子の違いによる錯体の構造や反応性に対する影響を調べた。その結果,meso-dpmppbから得られた銅ヒドリド錯体のみ二酸化炭素に対する活性を示し,配位子の影響が極めて大きいことが分かった。さらに,この錯体がギ酸の分解反応の触媒となることが分かり,銅2核錯体が活性種として推定され,2核間の協同効果で反応が進行している。ギ酸の分解反応はイリジウムなどの貴金属触媒を中心に盛んに研究されているが銅触媒を用いた活性の高い反応はなく,今回が初めての例となる。

自由記述の分野

有機金属化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

貴金属に代わり安価な卑金属を用いて同等の活性を持つ触媒反応の開発は元素戦略の観点から重要である。今回,四座ホスフィン配位子に安定に支持された銅2核中心が協同的に作業することで今までにない優れた触媒活性をもつギ酸の分解反応を見出したことは,今度の触媒反応開発に置いて重要な指針を与えるものである。また,これまで他のホスフィン配位子に比べ利用例が少ない四座ホスフィン配位子の有用性を実験的にも明らかにできたことは多座ホスフィン配位子の設計や合成,それを用いた錯体合成ならびに反応性など,錯体化学,有機金属化学,触媒化学の多方面に大きな影響を与える結果だと考えられる。

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公開日: 2021-02-19  

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