研究成果の学術的意義は二分子膜の界面張力が、簡易的に、そして安価に測定できるようになれば、ベシクル/水界面張力の実測により、リン脂質二分子膜内のミクロドメイン構造について詳細な研究が可能となり、生体膜の機能を物理化学的現象との相関という観点で理解できる。また膜と生理活性分子の相互作用を簡便に測定できるようになる可能性がある。さらに実用化が難航しているリン脂質分子膜によるドラッグデリバリシステムの実現も期待される。社会的意義としては、 赤血球などの細胞の界面張力も測定できるようになり、病気の新たな診断法の開発につながる可能性がある。
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