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2020 年度 実績報告書

ミリ秒~ミクロン秒領域でのソフト界面吸着膜の緩和過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K05837
研究機関九州大学

研究代表者

荒殿 誠  九州大学, 理学研究院, 特任教授 (20175970)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード表面粘弾性 / 表面吸着 / 界面活性剤
研究実績の概要

表面準弾性光散乱(SQELS)法を採用し、polyethylenglycol monoalkyl ether (CiEj)系列の水/空気に形成される表面吸着膜を実験対象とした。非イオン性界面活性剤の拡張弾性測定結果から、水和圏構造ひずみや水和・脱水和の水の拡散速度が、緩和過程を支配する主要因であると考えた。これらの結果は、Lucassen-van den Tempelモデルでは説明できないので、吸着膜とその直下のサブ吸着領域の交換と吸着・脱着のエネルギー障壁を取り入れた新しい理論モデルを考察して提唱することとした。
当初は、イオン性界面活性剤の拡張粘弾性、非イオン界面活性剤の拡張粘弾性の測定・解析・考察の後に、Raversa, F, 2005らによって示唆されている「吸着の拡散律速理論を用いたモデル計算によれば、表面緩和過程に特徴的な周波数で動的表面弾性は変曲点を、同時に動的表面粘性は極大を持つこと」を検証予定であった。
しかしながら、イオン性および非イオン性界面活性剤のいずれにおいても、Lucassen-van den Tempelモデルが成立しないことが明らかになったので、この理由を明らかにすることをまず進めることとした。特に、非イオン性では親水基周囲の水和圏のひずみや水和・脱水和が緩和過程の主要因であると考えられるので、polyethylenglycol monoalkyl ether (CiEj)系列以外の非イオン性界面活性剤の拡張粘弾性を測定・解析し、Lucassen-van den Tempelモデルが成立しない理由を明らかにすることとした。結論がでるまでには至っていないが、今後も検討を継続する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Thinning and thickening transitions of foam film induced by 2D liquid-solid phase transitions in surfactant-alkane mixed adsorbed films2020

    • 著者名/発表者名
      Matsubara, H., Umezaki, T., Funatsu, T., Tanaka, H., Ikeda, N., Aratono, M
    • 雑誌名

      ADVANCES IN COLLOID AND INTERFACE SCIENCE

      巻: 282 ページ: 102206-102213

    • DOI

      10.1016/j.cis.2020.102206

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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