再生可能エネルギーを利用した水の電気分解による水素製造のため、より高活性な触媒の開発が重要である。申請者はこれまで、触媒が作動している状態を測定する「オペランドX線吸収分光法」を利用し、有機分子がニッケル酸化物クラスターを集積化して高い触媒活性を発現することを見出してきた。そこで本研究では、触媒の機能をより詳細に解明することを目的に、「硬X線」「テンダーX線」「軟X線」というエネルギーの異なるX線を用いたオペランドX線吸収分光測定装置を高度化した。本手法を利用することで、炭酸イオンなどが高酸化数の金属酸化物を安定化していることが分かり、高活性な反応サイトを持つ触媒を開発できた。
|