研究成果の概要 |
単一分子性伝導体[M(dmdt)2] (M = Ni, Pd, Pt)系では、[M(tmdt)2]系と分子構造が似ているが、分子の配列が異なるため、結晶構造が異なっている。dmdt配位子末端の回転自由度を持つメチル基があり、結晶構造が制御していることが考えられる。また、[M(dmdt)2]系は温度依存性がほとんど示さない高い伝導度を示し、強い反磁性を示した。バンド構造計算より、[M(dmdt)2]系はフェルミエネルギー付近にディラック・コーンが存在し、初の常圧分子性ディラック電子系であることを強く示唆されていた。
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