マイクロメートル空間における溶液中の拡散は速く効率が良いことを利用し,分光学及び電気化学的に化学・物理プロセスを制御・計測することで,多孔性微粒子/溶液系の物質移動過程を解明した。ODSシリカゲル等の単一粒子をレーザー捕捉し,短時間のレーザー照射で色素を退色させ,溶液から微粒子に色素が分配する過程を,また,薄層セル中で溶液中の色素を短時間でバルク電解し,単一粒子から色素が放出される過程を顕微蛍光計測した。物質移動過程が粒子内拡散律速となる場合,細孔内拡散は細孔内溶液中の拡散ではなく,細孔壁に沿った拡散に支配された。また,細孔壁での脱着過程が物質移動過程に影響を与えることが示唆された。
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